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11.08.12【54/730】外の世界へ

Fred、32歳、農家兼主夫。教師である妻と3人の子供とタンボコ村に暮らしている。

そんな彼はこれまで出会ったソロモン人とはちょっと違っていた。何故なら、彼はソロモン人にはとても珍しい一人っ子だったから。そして、そのことは彼にコミュニティへの生活への不満を募らせる原因となっていた。

村での生活は人とのつながりによって営まれていることが沢山ある。そして、特に家族というつながりは非常に強い。つまり兄弟がいないということは、家族のつながりが少ないことに直結する。家を建てるときも、プランテーションをするときも俺には家族の助けがない。彼はそう言っていた。

そんなこともあってか、外から来た僕にとても興味を持ち、昼飯や飲みに誘ってくれ(飲みにはいかなかったけど)、いろんな話をふってきた。中でも面白かったのは、ビン・ラディンは本当に死んでいるかとか、NYのWTCビルの崩壊は飛行機の衝突ではなく、爆弾によって引き起こされたんじゃないか、など。他にも仏教についてよく知っていたり。彼曰く、新聞や雑誌などを見ていて情報を仕入れた、とのこと。

ある時、彼がこう尋ねてきた。「俺は今のこのバカげた人生を終わりにして、新しい人生を生きたい。それには何を変えればいいんだ?」と。「それは自分自身の心と行動だよ」と言おうとして、ふと言葉を飲み込んだ。これがもし日本にいたときだったら、躊躇なくその言葉を言い放っていたに違いない。その人がその境遇にいるのはどこかで変わろうとしていない、現状に居座っているからと思っていたからだ。

でもこのソロモンでそれを言うことは出来なかった。どう考えたって機会や選択の自由さが日本とは違う。努力でどうにかできる部分が少ないのに、それは自分の心の問題だなんて、外から来たやつに言われる筋合いなんて全くない。

選択肢が多いことは、必ずしも幸せに繋がらないと思っていた。でも、やっぱり自分の努力が報われない、もしくは努力をしたくてもできない環境は変えていかなきゃいけないと思う。理由がどうであれ変わりたいと思っている人を目の前にして何もできない自分と向き合って、こんなことを考えた。

質問に答える代わりに、「じゃあどういう新しい人生を送りたいの?何か夢はある?」と聞いてみた。すると、「この国に自分の農場を持つか、外国でビジネスを持つことかな」と言っていた。なんだ、僕の言ってることとあんまり変わらないじゃないか。

人はいつだって誰だって外の世界へ羽ばたきたいんだ。
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Author:OBA
2011年6月より2年間、青年海外協力隊としてソロモン諸島で活動しています。

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